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小学校でも導入!文科省が推進する「アクティブラーニング」とは?前編   [2020-12-09]

昨今、日本で大きな注目を集めている「アクティブラーニング」。皆さんも一度は耳にしたことがあるでしょう。今回は、文部科学省の推進により、小学校でも急激に浸透している「アクティブラーニング」について詳しく解説していきます。
 
1.アクティブラーニングとは
皆さんが小学生だった頃を思い出してください。多くの人は、先生の授業を聞き、先生に言われて板書をノートに書き写す…そんなシーンが思い浮かぶでしょう。これまでの日本の学校教育では、教室で机に向かい、先生が行う授業を聞くという受動的な授業スタイルが主流でした。ですが昨今では「アクティブラーニング」という主体的な学びのスタイルが導入されています。
 
「アクティブラーニング」とは、文部科学省によれば「主体的・対話的で深い学びの
視点からの学習法」。つまり、「能動的な学習形態」を指します。グループディスカッションや、グループワーク、ディベートなどを行い、学習者が自ら積極的に授業に参加することで、より深い学びを得る方法として注目されています。
 
重要なのは、「何を学ぶか」ではく「いかに学ぶか」。グループワーク=アクティブラーニングではないので注意が必要です。
 
 
2.文部科学省がアクティブラーニングを推奨しているのはなぜ?
アクティブラーニングは欧米では早くから取り入れられており、日本では大学教育において使われはじめた概念です。現在では中央教育審議会が発表した、新学習指導要領にも登場しており、その重要性が叫ばれています。
 
ではなぜ文部科学省は「アクティブラーニング」を推進するのでしょうか?
 
情報化やグローバル化が進み、多様化が著しい現代において、未来を予測することが今後ますます難しくなってきます。めまぐるしく変化し進化する社会を生き抜くために「適応力・思考力・判断力」を養わなくてはなりません。
 
アクティブラーニングでは、自分の意見を自分の言葉で発するだけでなく、周りの意見を聞き、対話することで、自分の視野や考え方の幅を広げることができます。そうした学習によって、思考力や判断力、表現力を高めることができるのです。
 
文部科学省によると「生涯にわたって学び続ける力や主体的に考える力は、受動的では身につかない。好奇心を刺激しつつ、教員と生徒が互いに切磋琢磨しながら、知的に成長する場を提供すべき」とされているように、「アクティブラーニング」はこれからの社会を生き抜くために必要不可欠な学習形態なのです。
 
 
3.アクティブラーニングの種類
ここでは、具体的なアクティブラーニングの実践方法をいくつかご紹介します。
■PBL法
PBLとは「Problem Based Learning」の略で、日本では「課題解決学習」と呼ばれています。実際に課題を解決できたかということより、課題解決の過程での学びを重視する学習方法です。
 
PBL法は一般的に次のような手順で実践されます。
(1)あるテーマから問題や課題を発見する。
(2)グループで課題解決に必要な情報を整理し、解決の手段・計画を立てる。
(3)個人で課題解決に必要な情報を収集し、グループ内で共有するためにまとめる。
(4)グループでディスカッションを行い、課題に対する解決方法をまとめる。
(5)レポートやプレゼンテーションなどで成果発表を行い、振り返りを行う。
 
 
■ジグソー法
ジグソー法は、学習者同士が教え合いながら学びを深めていく方法です。グループの中で役割をもって学習をすることで、主体性や協調性を身につけることができます。
 
ジグソー法は一般的に次のような手順で実践されます。
(1)学習テーマを提示し、グループ内で各学習者が担当する内容を決定する。
(2)グループを解き、各学習者が担当になったテーマで「専門家」となって学習を深める。
(3)グループに戻り、各自学習した内容を「専門家」として教え合う。
 
4.まとめ
いかがでしたでしょうか?
今、日本の学校教育のスタイルが大きく変わろうとしています。従来のような、教員が一方的に授業をする学習スタイルは今後減っていくことが予想されます。自分が教員になったときに実践できるよう、教員を目指す人は「アクティブラーニング」への理解を深めておく必要があるでしょう。次回はアクティブラーニングのメリットと具体的な導入事例についてご紹介します。
 



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