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小学校でも導入!文科省が推進する「アクティブラーニング」とは?後編   [2021-01-14]

文部科学省の推進により、小学校でも急激に浸透しつつある「アクティブラーニング」。前回の記事では「アクティブラーニング」とは何か?推進されている理由は?等の疑問についてお答えしました。今回は、アクティブラーニングのメリットとデメリットについてご紹介いたします。
 
1.アクティブラーニングとは
アクティブラーニングとは、学修者の積極的で能動的な授業への参加を促す授業や学習法のことを指します。授業といえば、先生の説明を聞き、教科書を呼んで、板書をノートに書き写すというようなイメージを持つ人が多くいるでしょう。ですが昨今では「アクティブラーニング」という主体的な学びのスタイルが導入されつつあります。
 
時代の変化に伴って知識や情報、技術の変化のスピードが加速し、グローバル化や多様化が著しく進んでいます。社会や産業の構造変化がますます進んでいく世の中を生き抜くためには、物事を主体的に判断する力や課題解決能力などが必要となります。
 
多様な価値観を認め合いながら、自分の考えをまとめて発表したり、答えのない課題に向き合い解決したりする力を養うために、教育分野でも変化が求められるようになりました。そういった背景で、日本でも導入が進む「アクティブラーニング」は、認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を養うことを目的とした学習スタイルです。
 
 
2.アクティブラーニングのメリット
アクティブラーニングにおいて重要なのは、「何を学ぶか」ではく「いかに学ぶか」です。単なる体験学習やグループ学習を指す言葉ではありません。授業にただ出席するのではなく、「参加」が求められます。参加型の授業では、他の学修者との意見交換や、教える・教えられるなどといった従来の授業では得られることのできなかった「体験」を得ることができます。学修者の主体的な学びや体験によって得られるメリットには次のようなものが挙げられます。
 
・学習定着率が向上する
先生の説明を聞き、教科書を読むだけの学習より、「教えられた知識を他者と共に考え、討論する」「自分なりにまとめて他者に伝える」ほうが学びの定着率は高くなると実証されています。
 
・主体性・協調性が身につく
参加型の授業では、学修者が主役です。ディスカッションを進めたり、意見をまとめて発表したりすることで主体性を培うことができます。また、アクティブラーニングは前提として他者との関わりや「対話」があって初めて成り立つものであるため、他者を理解し認め合う力が養成されます。また、相手の意図していることを汲み取り、自分の意見を相手にわかりやすく伝えるためのコミュニケーション能力も養われます。
 
・課題発見・解決能力が身につく
授業のテーマによっては「答えのない課題」に取り組むこともあります。そこでは多面的に物事を捉え、客観性をもって課題に向き合う能力が必要とされます。そのような課題に対して、自分なりの答えを出し、他者を説得するためには物事を論理的に考えなくてはなりません。また、課題に対する深い考察なども求められるため、課題を発見する能力や、解決するためのプロセス等も身につきます。
 
 
3.アクティブラーニングのデメリット
一見万能に見えるアクティブラーニングですが、デメリットもあります。アクティブラーニングを実践するうえで考えられるデメリットを解説します。
 
・授業の進行に時間がかかる
アクティブラーニングの最も大きなデメリットは授業の進行に時間がかかることです。アクティブラーニングでは、深い学びや考察、グループワークやディスカッションなどが主体になりますし、効果を得るためにはそれなりの時間を要します。また、“知識や技能を教授された学修者が主体的で能動的な学習によって学びを深めていく”のがアクティブラーニングの本来のあり方です。しかしアクティブラーニングの導入によって「知識や技能を教授する」時間がとれなくなってしまうということも問題の一つとして挙げられています。
 
・評価の基準が明確でない
従来の講義型の授業では、提出課題や定期テストなどの「結果」を評価することがほとんどです。ですがアクティブラーニングで重視されているのは「結果」ではなく学習の「過程」です。「結果」とは違い明確な数値がないため、何を基準に評価すれば良いのか判断が難しいのが現状です。受験では入試試験だけでなく学校の成績が参考にされることもあるために導入が懸念されています。
 
・学習が形だけになってしまうことがある
通常の授業でも言えることですが、学修者の意識の高さはみな同じではありません。学修者の意識が低いとディスカッションの中身が薄く、理解が深まらないということも十分に考えられます。また、授業の進め方がワンパターンになってしまうと、マンネリ化してしまい、学習意欲が低下してしまうこともあるでしょう。アクティブラーニングの導入には指導者のスキルが求められます。
 
4.まとめ
いかがでしたでしょうか?メリットが多いアクティブラーニングですが、導入するには課題が山積しているというのが現状です。文科省が導入を推進しているように、アクティブラーニングは学修者にとって有益な学習スタイルであることは間違いありません。デメリットや課題をよく理解したうえで対して適切な対策を行う必要があるでしょう。
 



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